前回は「サイト全体からセグメンを取り出す方法」と題して、サイト全体の合計ちや平均値は参考になりますが、それだけを見ていても、サイト改善のアクションは立案できないということになりますので、今回はもっと具体的な改善すべき要点の見つけ方について共有させていただきたいと思います。
Googleアナリティクスでは、非常に細かいレベルまでセグメントに分けることが可能な訳ですが大局を見ずして、どのセグメントを見るべきか分からず無駄な時間と費用をかけてしまいかねません。
そこで、まず大きなセグメントから改善するべきポイントを固定してから、そのための施策を見つける手がかりとしながら、本当に改善すべき小さなセグメントをピンポイントで割り出しましょう。
前回の資料からひと月経ったサイトデータから大きなセグメントを例として抜粋
流入元 | セッション数 | コンバージョン率 |
自然検索 | 500 | 3.0% |
リスティング広告 | 6000 | 1.5% |
ダイレクトトラフィック | 1500 | 2.0% |
参照トラフィック | 2000 | 2.0% |
サイト全体の合計 | 10000 | 1.8% |
小さなセグメントの例
リスティング広告のキーワード分類 | インプレッションシェア損失率 | セッション数 | コンバージョン数 | コンバージョン率 |
指名系キーワード(ブランド名) | 0% | 400 | 15 | 3.8% |
指名系キーワード(商品名) | 10% | 600 | 25 | 4.2% |
商品アイテム系キーワード | 20% | 3500 | 15 | 0.4% |
悩み系キーワード | 40% | 1500 | 35 | 2.3% |
合計(リスティング広告全体) | – | 6000 | 90 | 1.5% |
この小さなセグメントでは、悩み系キーワードのコンバージョン率が高い一方で、インプレッションシェア損失率が40%と比較的に高い点に注目してください。
これは広告が表示される可能性があった検索に対して、実際には広告が表示されなかった割合のことなので、このリスティング広告のパフォーマンスを改善するためには、悩み系キーワードにおける広告文の修正、リンク先ページの修正、上限CPCの設定などを実施して、インプレッションシェア損失率を低減する」という施策が有効であると考えられます。
それでは次回、サイト全体からセグメントを取り出した後に、トラフィックポートフォリオを最適化させて質の高いセグメントを高める方法について共有させていただきます。